
今回は腰上の取り付けです。
シリンダ組み付け前に掃気ポート、排気ポート等にバリの確認
バリがあった場合はオイルをつけた耐水ペーパーで慣らします。
古いシリンダからマフラーのスタッドボルトを新たしいシリンダへ取り付けます。
スタッドボルトを外すには合わせナット(2つのナットをロック)で取り外します。
合わせナットは 下側のナットは緩む方向へまわし上側のナットは締めつける方向に回す事で
ナット同士をロックしています。
下側のナットを入れて次に上側のナットを入れて、ナットをロックしてから
そして下側のナットを回してスタッドボルトを外します。
スタッドボルトを外すとき 下側にナットを使うのは上側のナットの締めつける力を利用してるからです。
スタッドボルトを外ときに上側のナットを回すと締めつける力が無くなります
( この時上も下も緩む方向になります。 )ので上側のナットだけが回りスタッドボルトは取り外せません。
この時上も下も緩む方向になります。
またロックが不十分ですと2個のナットだけが回りスタッドボルトは外れません。
スタッドボルトが外れましたら新しいシリンダにスタッドボルトを取り付けます。
取り付け前にモリブデングリスをボルトに塗ってからシリンダに取り付けると燃焼時の熱によるスタッドボルトの焼き付き予防になります。
スタッドボルトはネジ山が短い部分と長い部分があります。
ネジ山の短い部分がシリンダ側です。
はじめは手で回して締め付けはメガネレンチで行います。
締めつけの時は上側のナットで締めつけます。
ノーマルシリンダと47mm8ポートキットシリンダを比較しますと
排気口がノーマルシリンダと比べて大きくなっています。
またシリンダ内径も7mm大きくなっております。
いよいよ組み上げていきます。
ピストンの組み付け
先ずピストンにサーククリップを片側のみ取り付けてから
次にピストンリング取り付け溝に2サイクルオイルを刺してからしてピストンリングを取り付け。
ピストンピンベアリングとピストンピンに2サイクルオイルを塗布
その後ピストンの向きを確認してピストンをクランクに取り付け。
残りのサーククリップ取り付け終えたらピストンピンを左右から押し出す様にして
サーククリップがピストンから外れない事を確認
サーククリップの取り付けが不完全ですとエンジン内でサーククリップが外れてしまいとんでもない事になります。
クランクケース内のウエスト取り出してからクランクのコンロッド部分と、左右のサイドベアリング部分に
2サイクルオイルをさして、次にシリンダ内部とピストン全体に2サイクルオイルを塗布します。
ベースガスケット、シリンダの取り付け
シリンダヘッド取り付け前にベースガスケットとヘッドガスケットがずれていない事を確認してから
シリンダヘッドを取り付け
このキットのヘッドガスケットはオーリングタイプですので溝からずれた状態でヘッドを組み付けると
ガスケットが切れてしまいます。
この時どうしてもベースガスケットがずれてしまう場合はずれ防止の為に液体ガスケットや2サイクルオイルを
ベースガスケットに少量塗るのもありです。
またヘッドとシリンダにスタッドボルトを通した状態でをクランクケースからシリンダを少し浮かして
ベースガスケットをスタッドボルトに通す手順もあります。
圧縮調整等で頻繁にシリンダを外したりする事があるようでしたらベースガスケットにオイルを塗っておくと
ガスケットが剥がしやすくなります。
シリンダヘッド組み付け後にクーリングファンを手で回してピストンがシリンダヘッドに当たらない事を確認。
もしピストンがシリンダヘッドに当たった場合はベースガスケット、または 板タイプのヘッドガスケットを
追加して組み付けます。
クランキングする場合はプラグを取り外しておくこと。
ピストンがヘッドに当たらないそして正常にクランキングする事を確認してから シリンダジュラウドカバーと
ファンカバーの取り付けてそのあとにマフラーの取り付けです。