
2サイクルエンジンのピストンの取り付け方向について
2サイクルエンジンのピストンには取り付け方向があります。
赤丸部分 ↑(矢印)や△ の記号や EXの文字がある方向を 排気側 マフラー取り付け側に向けて取り付けます。
また 青丸部分 IN の文字 がある場合は吸気側 キャブレターの方向に向けて組み付けます。
ピストンの取り付け向きを間違えたまま取り付けますと
ピストンリングの合わせ部分が掃気口や排気口に来た時にピストンリングが広がります。
広がったピストンリングが掃気口または排気口に引っ掛かりピストンリングが割れ破損します、
その割れたピストンリングの破片がシリンダ、ピストン、シリンダヘッド等を傷つけます。
ピストンリング回転防止のピン
ピストンのピストンリング装着部分にはピストンリング回転防止のピン (赤い丸部分2か所)があります。
ピストンが上下運動している時はピストンリングは回転しようとします。
もしピストンリング回転防止のピンが無いと回転運動によりピストンリングの合わせ部分が
掃気口または排気口に来た時にピストンリングが破損して
ピストンリングの破片によりピストンとシリンダ、シリンダヘッド等を損傷させます。
ピストンリングの合わせ部分をシリンダの排気ポート位置に取り付けてみました。
写真赤い丸部分 ピストンリングの合わせ部分右側は押さえられている状態ですが押さえる部分が無い左側は排気ポート内で広がっています。
これ状態ですと左右の合わせ部分がずれているのが判ると思います。
この広がった左部分がポート部分に引っかかりピストンリングが割れて破損します。
ピストンリングの破損による損傷を防ぐためピストンには取り付けの向きがあります。
ピストンリング
ピストンリングは燃焼ガスの気密を保ちつつ、ピストンで受けた熱をシリンダへ逃がしたり、
ピストンがシリンダ壁に強く接するを防ぎながらピストンの姿勢を保つ機能があります。
ピストン交換やシリンダ交換等の参考になれば幸いです。