
PDバルブ 組み込み 加工編
PDバルブを取り付けるにはフロントフォークの
スペーサーカラーとフロントフォークシリンダの加工が必要です。
スペーサーカラーはそのままですとPBバルブの高さ分だけスプリングにプリロードがかかります。
PBバルブの高さ分パイプカッターを使用してスペーサーカラーをカット。
次にフロントフォークシリンダに6か所8mmの穴をあけます。
もうこれで後には引き返せません。
既存の穴4か所だけですが開けちゃいました、あと2か所開けないと・・・
ちなみに下の写真はフロントフォークシリンダ加工後と加工前の写真です。
穴あけ作業後はバリ取りをして洗浄この作業を左右2本分します。
加工の途中ですがPDバルブはフロントフォークシリンダとフロントフォークスプリングの間に取り付けます。
○ PDバルブ 組み込み 組み付け編
フロントフォークの組み立てです。
インナーチューブに錆がある場合は1000番以上の耐水ペーパーでインナーチューブに対し水平方向の動作で錆を取り除きます。
フロントフォーク作動時は上下運動です、耐水ペーパーを垂直方向にかけてしまうと縦方向に溝が出来てしまい
上下運動時に出来た溝にオイルが漏れてしまいます。
フロントフォークシリンダにスプリングを取り付けてインナーチューブに挿入、
インナーチューブからフロントフォークシリンダをだしてスプリング、カラー、等を装着後アウターチューブに組み付けます。
アウターチューブとインナーチューブの組み立てが左右2本分出来たらオイルシール装着時の傷防止にインナーチューブにラップを巻きます。
スライドメタルとワッシャを取り付けたらオイルシールとシールストッパリングの取り付けですがその前に
シール類の延命処置として WAKO’Sの バイダスドライ をオイルシールとインナーチューブ辺り面に吹き付けます。
バイダスドライは超微粒子のフッ素樹脂を使用した乾性潤滑剤です。
ワコーズの営業マンがフロントフォークの軽度な滲みでしたらオイル漏れをとめる事が出来ますと謳っていた優れモノです。
以前CRM250倒立のフォークオイルシールからオイルが滲んでいた時にバイダスドライを使用してオイルの滲みが止まりました。
オイルシールとシールストッパリング、ダストシールを取り付けたらいよいよフォークオイルを入れます。
フォークオイルはサービスマニュアル記載の指定オイル、オイル量、オイルレベルでOKです。
セロー250のフォークオイルは 左右共に G15 オイル量 385cc 油面125ミリ
フォークオイルを入れてエア抜きをして一晩置いておきます。
一晩置いた後はオイルレベル調整です。
油面調整の工具を使用して油面が足りない時はオイルを足し、
多い場合は不要なフォークオイルを抜き取ります。
いよいよPDバルブの挿入です。
PDバルブナット部分面を底に向けてインナーチューブ内にPDバルブを入れます。
次にフォークスプリング、ワッシャ、加工したスぺーサーカラーを入れてフロントフォークのキャップを付けたらPDバルブの取り付け完了です。
PDバルブを取り付けた2本のフロントフォークに、外したフォークブーツを付け、フロントホイールを取り付けたら完成です。
PDバルブを取り付け後の走行では、はっきりと分かる程に柔らかくしなやかさのある動きと、
しっかりとした腰のある安定感のあるサスの動きへと変わりました。
取り付けには スペーサーカラーとフロントフォークシリンダの加工が必要な為
敷居が高いかなと思いましたが実際に行ってみると思ったほどさほど難しくはありませんでした。
フロントフォークのアップグレードでフロントフォーク丸ごと交換するより安価です
フロントフォークのアップグレードをとお考え方どうでしょうか。